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だいたいNBA

Kだよ。だいたいNBAのことを書くのです。だいたいスパーズのことを書くのです。

NBAとNBPAが新CBAに仮合意

NBPAのアナウンス。2011年CBAの期限は2016年12月15日から2017年1月13日に延期され、その間にプレーヤー側とNBAのチームオーナー側が両者とも投票によって批准多数となれば、新CBAが正式に締結されます。具体的な内容は公式にはまだアナウンスされていませんが、主だった内容はリークされています。NBA.comESPNSBNationなど多数のメディアに掲載されていますが、SBNationのものが簡にして要を得ていると思います。新CBAは締結される見込みで、今回はロックアウトは無さそうです。前回までのCBAとはNBAコミッショナーもNBPAの代表も変わり、長年の敵対関係などもなかったため比較的おちついて話が進んだようです。ただのファンからすれば早く決まるならそうなったほうが当然いいので、結構なことです。

SBNationの記事を参考にして、CBAの主要な内容は次のようになります。

  • プレーヤー側のサラリーの取り分はBRI(Basketball Related Income)の50%程度で、2011年CBAと変わらず。
  • 各チーム二人までのベテランプレーヤーと最大6年まで契約を延長することが可能になる(従前は5年まで)。
  • サラリーは大幅に増大する。特にルーキースケールやミニマム契約の額が大きく増える。
  • Dリーグのプレーヤーと2名まで相互契約ができ、その場合ロースター枠が17名まで拡大される。Dリーグプレーヤーの年俸が2.5倍程度上がる(最低5万ドルから最高7.5万ドル)。
  • 1&Dルールは維持。
  • プレシーズンを縮小し、レギュラーシーズンの開幕を1周間早める。
  • 契約期間中に36歳を超える選手と5年のMAX契約をすることが難しくなる制限があったが、この制限がかかる年齢を38歳に拡張する。

以下ちょっとした感想。

1&Dルールと引き換えに手に入れた2005年CBAのBRI57%が、2011年CBAではたぶんサブプライムローン問題とリーマン・ショックの余波で50%までごっそり削られたわけですが、それが今回維持されたのは新しい放映権契約などで単純にBRIそのものが激増する見込みのためだそうで。2011年のような経済環境じゃないですし、それなら1&Dルール撤廃してくれよという感もあり。まあ、それでも諸々プレーヤー側の取り分は増えて平均年俸が今の500万ドルから900万ドル近くまで増えるとかいう話もでてます。

Dリーグの給料が上がるのは大変良いことです。これによって海外リーグへの流出が少しは抑えられますし、チーム側もスカウティングがしやすくなるでしょう=Dリーガーは海外プレーヤーよりNBA入りのチャンスが増えるでしょう。相互契約が可能になるのも素晴らしい。今までDリーガーは、ロースター枠がないために10日間契約でちょっと使われてすぐ戻されたりして、チーム側としても能力をじっくり見定めたりNBAでプレー機会を与えたりというのがやりにくかったと思うので、Dリーガーにもチームにも良いと思います。これがあったらジャマイカル・グリーンは今スパーズのプレイヤーだったかもねー。

1&Dルールについて、NBAは2&Dルールを求め、NBPAは撤廃もしくは0&2ルール(前回の私見2で検討したシャシェフスキー案と同じもの)を求めたそうです。NBA側がとにかく高卒ドラフトを認めたくなくて作った1&Dルールなので、高卒ドラフトを可能にするものであれば0&2でも絶対飲みゃしませんよ。どんなものであれ、制度っていうのは一度作ってしまったらそう簡単には変えられないわけで、そのくせ引き換えに得たBRI57%の分け前も6年で失い、今回も取り返せず、2005年CBAは長期的にはNBAプレーヤーたちにとって(現役世代はもちろん将来世代にとっても)マイナスだったと思います。Kは1&Dルールは無価値かつ有害であり撤廃すべきで、まして2&Dは論外という考えです。この点については前回かなりしっかり書いたので、読んでない方はそちらを読んでいただければと思います。

Over 36ルールからOver 38ルールへ、というのは、例えば来年のオフにFAになって32歳になるクリス・ポールや、来々年のオフにFAで33歳になっているレブロン・ジェームズには有利な変更、ということになるでしょうか。正直言って内容がイマイチ理解できないのですが。ポールがNBPAの会長で副会長がレブロンなんだよなあ、とかいう穿った見方もできますが。30台後半の彼らがMAX契約の価値のあるプレーヤーでいられるかはともかく、スーパースターに有利な変更には違いないでしょう。契約関係では色々と重要な変更がなされていて、三国大洋氏がそれらについていくつか書いているのでそっちを読んでください(他の人が書いてくれてると楽だ)。

全体として、受け取れるパイの比率は上がらなかったものの、プレーヤー側、特に底辺と一番上の方のプレーヤーに恩恵のある新CBAという印象です。公式リリースが出て、各メディアがちゃんと検証した記事が出まわるまではなんとも言い切れませんけども。