だいたいNBA

Kだよ。だいたいNBAのことを書くのです。だいたいスパーズのことを書くのです。

テキストサイト同窓会、東亜板の黄昏

テキストサイト同窓会

はぁー!懐かしい!Kにとってのインターネットの入り口かその付近にいたのはこういったサイトでした。そこからリンクを辿ったりしてネットの世界を見つけていったわけだね。検索エンジンでほしい情報をピンポイントで収集するんではなくて、藪の中をかき分けて行くような探索の仕方でした。こういうテキストサイトに「インターネットって面白い!」と感動させてもらった、そういうフレッシュな気持ちを少し思い出しました。今やすっかり廃れていまいましたが、テキストサイトの爛熟期にネットの洗礼を浴びたKとしては、感慨深い記事です。

しかし、侍魂の健さんですらサイト絡みで稼いだ総額が200〜300万円って、安いなあ。2000年台中頃ぐらいまでのネットに「金儲けは悪」みたいな雰囲気があったのは確かで、収益ゼロが当たり前、むしろサーバー代払ってでもサイトを作りたいという人も結構いたので、だからこそ見に来てる人を面白がらせようというサービス精神だけでやってる人が多くて、そこがあの時代の(テキストサイトに限らず)個人サイトの面白さの源泉だったんだろうな、と思います。今色々その時代のものを読んでみても、面白いものはやっぱりまだ面白い、普遍性がありますよ。ブログサービス、アマゾンアソシエイト、グーグルアドセンスの三位一体が完成してからは、PVを稼ぐことを目的とした薄く当たり障りのないコンテンツを量産するタイプのサイトが増えてきて、SEO対策もしっかりやるものだからそういうサイトばかりが目につくようになってしまったように思います。2chまとめブログも、初期は「これ面白いから読んで!」とか「これは広げるべき内容だ」という意識のところが多かったと思いますが、それがもうあっという間に「業務」と化していった印象があります。2chの転載禁止騒動は、そういうサイトがネタ作りのために2chで自作自演を繰り返していたりとか、板と関係ないアニメや政治のスレを立てまくったりとか、こういうコミュニティに貢献しない有害なアフィサイトの2chへの影響を排除することが目的だったと思いますが、基本的に2ちゃんねらーは古株が多いので、自分たちの書き込みで金を稼いでいるのが単純に気に入らんという感情が燃料になっていたようにも思います。自前のコンテンツで稼いでいる人間にも嫌悪感があるのに、他人のフンドシで稼いでるんじゃね。

2ちゃんねらーアフィブログ潰しが一番激しかったのって2014年の頭ぐらいかな。Kは基本的に自作PC板しか見ないんですが、面白かったのでなんJとか嫌儲で遊んでたんです。で、その時、なんだっけ、うごキャラ?とかいうはてなのなんかのコミュニティで荒らしやってたガキが、「なんJまとめを潰すなんJ民を許すな!みんなでなんJ潰しに行こうぜ!」とかいう本末転倒な理由で荒らしに来たのですが、「みんなで潰そう!」と掛け声かけたくせに誰もついてこないところとかを「友達いないの?」などと煽って遊んでたら、「なんJってクソみたいなところだな!なんだよここつまんねえ!」みたいな捨て台詞を吐いて帰っていったのを、今ちょっと思い出しました。いまどきこのレベルの捨て台詞を吐けるガキって2chにいなくなっていたので逆に新鮮でした。あの当時なんJまとめブログ等の2chまとめブログがほとんど停止状態に追い込まれていて大変いい気味でしたが、それに対してツイッターなどで「これからどうやってなんJを見ればいいんだ……」みたいなことを言っている人がいっぱいいたのには笑いました。そんなになんJが好きならなんJに来ればいいのに。件の荒らしくんもそうだけど、なんJに来たことがないのになんJ民気取りで、ツイッターアフィブログのコメント欄で用語使いまくってる人たちのことを、なんJの人たちはみんな馬鹿にしてましたね。Kも嫌いです、馬鹿にしてます。)

ふと気づいたんだけど、テキストサイトというか日記サイトというかの最初期のものの一つである小心者の杖日記が今月の14日で20週年じゃないの。宗像さん何か記念的なことを一言二言でも書いてくれればいいのに。20年続いているWEBサイト(ホームページというべきか)なんて、個人のものでは両手で数えられるぐらいしかないんじゃないの?多分。しらんけど。

この記事のはてブのコメント眺めてたらテキストサイト個人ニュースサイトの区別がついてない人が多くてびっくり。こんな基本的なことがわからないとは、かつてのアーリーアダプターの成れの果て収容所、ネット養護老人ホームはてながこれでいいのか、と老害風吹かせたくなります。あと、多分ヨッピーと個人的な繋がりのある人を呼んでるんだろうから、あいつがいないこいつがいないとか言っても筋違いだよねと思いました。

しかしながらブコメで「ちゆ12歳二次元ドリームマガジンで連載を持っている」というのがあって、マジかよと思って見に行ったら本当でした。全然知りませんでした、老害失格。毎年バレンタインデーかエイプリルフールの時には更新していたのに今年は更新しなかったので、「ついにちゆちゃんのお兄ちゃんが幸福の科学の超能力者にエル・カンターレファイトされたか」と心配していましたが、生きてることがわかっただけでも得した気持ちです。記念に二次元ドリームマガジン1冊買うか。ぎりぎりビキニ鎧世代だし。

東亜板の黄昏

はずみで2014年の2ch転載禁止騒動のことを少し思い出したので書いておこう。うろ覚えなので細かいところは不正確だと思います。

転載禁止運動の中心になったのは嫌儲で、活動の意図は上で書いたとおりで大体いいと思うんですけど、板ごとの自治というものがあるので、各板で転載禁止にするかどうかの投票を行って多数決で決めていたわけです。テーマに沿ったスレ立てしてくれるなら別に転載してもいいよという板もあったと思いますが(確かゾイド板)、基本的にはどこも転載禁止でした。

その中でかなり強固に転載禁止運動に反対していたのが東亜板の連中。東亜板はネットの嫌韓・嫌中活動の長年の中心地だったと思いますが、ここのスレが保守速報などの2chまとめブログに転載されることでネットに嫌韓・嫌中の情報が大量供給され、現在までに至るネットの雰囲気を醸成していきた側面があります。彼らにしてみたら自分たちの思想を広げてネット社会に浸透させてくれるまとめブログは味方なわけで、転載禁止なんて話にならんという感じだったと思います。一方で嫌儲は左寄りの人が多く、彼らのアフィブログ潰しの中でも、金儲けのために差別的言説を流しまくっている保守速報は最も潰したい対象だったので、東亜板には転載禁止にしてもらいたかったわけです。で、嫌儲の人たちは、最初はわりと普通に、他の板でするように転載禁止にしてくれるようお願いしにいったわけですが、それに対して東亜のコテハンが猛然と噛み付きました。それが非常に攻撃的だったために、嫌儲の人たちも「だったらやってやんよ」となって、東亜のコテハンに対する攻撃が始まったのですが、これはなかなか凄惨なものでした。

最初にターゲットになったのが、何だっけ、虚無僧?とかいうコテハンで、一番攻撃的な存在でしたが、過去ログにあったメールアドレスだったかハンドルをそのまま検索したかだったか、出会い系サイトの登録情報(全く同じハンドルネームで登録されていた!)が見つかり、顔写真から本名からほとんどの個人情報が掘り出されていたと思います。しかも、そのスピードがものすごく速く、アフィブログ運営者の特定のための細かな情報の照合で鍛えられていた嫌儲民にしてみれば、セキュリティがガバガバにもほどがあるという感じだったと思います。端から見ていても、本当にこの人Kと同じ時代に生きてるんだろうか、というガバガバぶりに、面白いというよりも不安になりました。近代兵器で武装した嫌儲民に、ひのきのぼうとぬののふくを装備し勇猛果敢に(というか戦力差を全く自覚せず)挑む虚無僧、という絵面でした。ものの数時間でめった打ちにされ、追い込まれ、コテハン引退していましたが、彼が10年以上積み重ねてきたであろう「何か」が僅かな時間で瓦解する様は見応えがありました。セキュリティ意識と匿名性がいかに大事か、あの場にいた人はみんなあらためて思い知らされたことでしょう。

次が、まあ、名前は全く忘れてしまいましたが、東亜のコテハンツイッターでも差別的なことを書きまくってた人がいました。彼も過去ログにあったメールアドレスからかな、ずーっと長い間同じアドレスを使いまわしていたため、昔登録していたメーリングリストなども出てきて、最終的には名前住所家族構成職業などほぼ暴かれていたように思います。大昔のメーリングリストでメンバーに馬鹿にされているのが出てきたりとか、いたたまれなかったです。また、彼の場合は「高学歴高収入社会的地位高い」みたいなキャラクター作りをしていたため、現実とのギャップに切ない気持ちになりました。精神的にものすごく追い込まれてて、最終的には「もうコテハンは引退します。二度と差別的なことは書きません」と東亜、嫌儲ツイッターで詫びを入れさせられてて、さすがにそこまでやらせなくても……と思いました。この人は見てて悲しかったです。ここで得られる教訓としては「メールアドレスは使いまわさない、用途に応じて使い分ける」ということでしょうか。

もう一人思い出すのは現役の海自の人。潜水艦だかの内部の写真を東亜板にアップしていて、これって機密情報の漏洩じゃないの?ということで粗探しされた結果、フェイスブックから本名バレし、部隊名の特定までいったかは覚えていませんが、ともあれ、こいつがこういうことしてますよというのは海自に連絡されてたと思います。そのコテハンは「間違いなく懲戒をうけるだろう。海自にも東亜板にも迷惑はかけられない」ということでコテハン引退していました。ここから得られる教訓は「フェイスブックに本名は書かない、書くにしても匿名での活動からは完全に切り離されるように努力しなければならない」ということでしょう。

通常はコテハンヒエラルキーの一番下に置かれるものですが、東亜板は他板と違ってコテハンヒエラルキーの上の方にいる板のようです。しかも、個々のコテハンがなにかキャラクター作りのようなことをして、そのコテハンの社会でどう振る舞うか、どう認められるかのゲームをしているように見えました。東亜板のある名無しはそういうのを「お人形遊び」と呼んで軽蔑していました。嫌儲と喧嘩してめった打ちにされたのも、そのような狭い社会に耽溺し、外の世界のことを知らず(ガバガバのセキュリティ意識もこの反映か)、他所の板とのパワーバランスに全く鈍感であったために起こってしまったことでしょう。東亜板の阿鼻叫喚にビビった大半のコテハンは避難所に逃げ、そこでお人形遊びを続けていました。なんかそこで一番偉いネカマの人が「嫌儲バスター開発中。こいつで一網打尽にしてやる」みたいなことを言い、取り巻きが「おお、姫、楽しみにしておりますぞ!」みたいなことを言ってて、ウゲェ、となりました。東亜板の名無しも、東亜板がひどい状態なのになんなんだあいつら、と呆れていました。嫌儲民は「さっさと嫌儲バスターとやら作ってぶっ放してみろやコラ」と煽っていましたが、結局その嫌儲バスターとやらは出来たのでしょうか。以後全く見てないのでKは分かりません。焼け野原になった東亜板は、確か転載禁止が過半数を超えて、板全体が転載禁止になっていたかと思います。

東亜板が今どんな感じなのかは分かりません。相変わらずお人形遊びをしているのかもしれません。どうでもいいことですね。ただ、一部のコテハンの凄惨な死にっぷりと、そこから得られる教訓は頭の片隅に入れておくべきだと思います。