だいたいNBA

Kだよ。だいたいNBAのことを書くのです。だいたいスパーズのことを書くのです。

パーカーが去る日

人は肉体の盛衰を避けることはできない、プロスポーツ選手にとって肉体の衰えはプレーの衰えに直結し、プレーの質がチームの要求にかなわなくなれば優先順位を下げられ、最終的には契約を続けることができなくなるわけです。パーカーの体はもうボロボロでしょう。マレー、ホワイト、ミルズと一般的なチームの2番手以上の質を持つPGが3人いるスパーズの今のロースターの状況から考えれば、昨シーズンのパーカーのプレーの質では、PGの3番手まで下げざるをえません。ESPNの記事によれば、スパーズはパーカーに対してmentorship role、上述のロースター状況も合わせて考えると、つまり事実上よりコーチに近い立場でチームにいることを求めていたということでしょう。プレーヤーとしてプレーでチームに重要な貢献をすることをあまり期待していないと言えます。プレーヤーとしては第一線から退いたとも言えます。それでもまだパーカーはプレーヤーとして死にたくなかったから、2番手PGとしてプレーできるチームの中からホーネッツを選んだ、ということでしょう。2年契約の計1000万ドルならスパーズも払えない額ではないので、給料の多寡という次元での決断ではないはずです。

昨シーズンのパーカーのプレーを見てはっきり言えますが、スパーズのPGとしては2番手としても求められる水準に達しておらず、なおかつ年々プレーの質が落ち続けており、来期以降パーカーがプレーし続けてプレータイムを求めるならば、チームの足を引っ張ることになるのがほぼ確実です。また、パーカーがいるとポポヴィッチはパーカーを使ってしまうだろうから、それはホワイトのプレータイムを減らし成長を鈍化させることにもなるため、中長期的にも無益と言わざるをえません。プレーヤーとして重要な仕事をしたいというパーカーの願いとスパーズの(短期から長期に渡る)勝利は両立しない状況です。両者が道を分かつのは必然と考えます。

移籍に関するポポヴィッチのステイトメントは読むべきです。また、この件に関する記事としてはSAENのマイク・フィンガー記者の記事が最も良いと思います。「誇り高くもエゴのない」パーカーのプレーヤー人生を振り返りつつ、ホーネッツで納得の行くプレーができることを願うのみです。