だいたいNBA

Kだよ。だいたいNBAのことを書くのです。だいたいスパーズのことを書くのです。

2020年ドラフトーク

スパーズ

特にどうということもない普通の指名でした。もっと上で指名される選手が落ちてきたとか、そいつ指名すんのかいという変な指名もなく、普通。妥当。トレー・ジョーンズは35位前後の指名で自然な感じがしますが、まさか41位まで、というわけでもない。ロバート・ウッダートあたりが落ちてきたら面白いと思いましたが、40位でした。まあでも本当に欲しいと思ったら41位に現金つけて適当な順位にトレードアップすればいい、そこまでしないということはジョーンズの評価がかなり高いということでしょう。

KENS 5のトム・ペトリーニ記者がGM、ヴァッセル、ジョーンズのリモート取材の映像を全編アップしているので、それは一通り見ておいたほうがいいのではないか。この記事自体も、インタビューの内容を踏まえつつドラフトの総評としてよく書けているので読んだほうがいいでしょう。映像はyoutubeのKENS 5のチャンネルにもあり(GMヴァッセルジョーンズ)、こっちは字幕をつけられるのでこちらで見るのがいいと思います。なるべくGMのインタビューは見ましょう。

GMのインタビューで注目すべきは、真っ先にヴァッセルとジョーンズの人間性についての評価を述べており、その後の質問でも人間性が大事だと繰り返し強調していることです。チームの最も重要な価値観に適合する選手を加えようと探している、というコメントをしていますが、その後人間性の評価がドラフトプロセスの重要な段階だと言っており、インタビュー全体の文脈から考えても、チームにとって一番大事なのは人間性だという考えだと理解していいでしょう。これはGMが変わって新体制になってもスパーズの文化の核心は変えないという意思がはっきり伝わるところで、ファンとしては安心できます。昨期はモリス兄弟のどっちかと契約合意したはずなのに反故にされ(代理人クラッチスポーツは依頼者とちゃんとコミュニケーションをしてるのだろうか?)、それを前提としてキャロルとの契約を2年から3年に伸ばしたこと、バルタンズをタダでトレードしたことが全て無駄になりました。またドラフト前にはウォリアーズと、オルドリッジ+11位指名権対ウィギンズ+2位指名権というトレードの比較的信憑性の高い情報がリークされていました。モリス兄弟は元々人間性に問題ありと言われていたわけだし、ウィギンズもwork ethicに問題があると言われ続けているわけで、本来だったらどちらもスパーズが取るような選手ではないはずです。このGM人間性を軽視しているだろうか、だとすればスパーズがドアマットになるのはそう遠くないなと思っていました。実際はそういうトレードはなかったし、ドラフトもきちんと妥当な選手を選んだと思うので、まあ良かったんじゃないでしょうか。

指名選手両者に対してGMが共通に評価していることは、インタビューでネガティブな印象を受けることは全く無く、人間性に対して非常に高い評価をしていること、高いIQを持っていて正しいバスケができる賢い選手であること、主役としてプレーするだけではないアンセルフィッシュな選手であること、競争力が高くタフであることです。ヴァッセルに対しては、良いシューターになると見ている、他のプレーヤーのためにプレーできるなど様々な異なる方法で良いプレーができる、体は人によって異なるから単純に体重を増やすことは求めないが機能的な強度を上げることは必要だ、複数ポジションでプレーできることが今のNBAで重要なことだが機能的な強度を上げることでもっとできるようになるだろう、と評価しています。

ヴァッセルに対するKの評価は前回書いた通りです。振りかぶる系のフォームはレナードも直してきたことなので、余り問題に思ってないかもしれません。大きく手を付けないで細かいところを治すのかもしれませんが、いずれにしろシューティングは大丈夫だとコーチングスタッフが判断したようなので大丈夫なのでしょう。フィジカルコンタクトの強化が最重要でしょうか。ロッタリーピックとはいえ、1年目はやはりあまり出番なしだろうと思います。

ジョーンズは得点力のなさという点を除けばPGとしては足りない部分が全く無いので良い選手だと思います。シューティングはなんとかなるのでジョーンズにとっても良いチームに指名されたのではないかと思います。ミルズが契約最終年で、来季32歳でこれからは身体能力の衰えがプレーに出てくるので、長期的にミルズを置き換えるということで考えると良い選択でしょう。2巡目の選手にあまり期待してもしょうがないのだけれど、2nd ラインナップのPGとしては中の上ぐらいのところまでは確実に育つだろうという期待は持てます。PGというポジションと役割が長期的にNBAで求められるか、というのは別の話だけれども。

二人共大学2年間で大幅かつ全面的に数字を改善しており、成長力には確信が持てます。ギャンブル性の低い指名だと思います。

前回名前をあげた選手であれば誰を指名してくれても文句はなかったのですが、11位で指名できそうな選手ではパトリック・ウィリアムズが最良だろうと考えていましたが、その後の評価の上がり方が尋常ではなかったのでとても指名できなさそうな状況でした(実際4位指名だし。ワッサーマンの代理人は評価引き上げるのが本当にうまいなあ)。アチュワはいくらポテンシャルがあると言ってもスタート地点の実力とバスケットボールIQが低すぎるし、ヴァッセルとネスミスだったらサイズや身体能力、シューティング以外の能力(特に視野の広さ)と言った点から考えればヴァッセルのほうがポテンシャルがあるだろう、11位の時点ではヴァッセルが良いと考えていたので、実際そういう指名になって良かったです。ハリバートンが残ってるのはいくらなんでも話が違うよというところでしたが、流石に1巡目でPGもう一人は苦しいよなあ。サンズはクリス・ポールを獲得してなかったらハリバートンに行ってたのかしら。なんにせよキングスは大儲けの指名でした。

オルドリッジとデローザンが契約最終年なので、トレードアップするならアセット的に今年だけがチャンスでしたが、正直そんなに頑張るような年でもないし、そもそも彼らにアセットとしてそれほど価値があるとも思えないし、対価にウィギンズとか押し付けられたら迷惑だし、無理にトレードをしなくてよかったと思います。

全体の感想

今年全然荒れなかった。不作年は荒れる、の一方で来年以降が豊作なので将来の指名権を絡めたトレードは少なかろうからそんなに動かないだろうという面もあり、どうなのかなと思ったら、動くは動くんだけど派手なトレードも変な指名もそんなに無いという、あまり面白みのないドラフトでした。特に上位に価値がないのでトレードアップもしづらい、複数指名権を持っているチームが少ないのでトレードダウンもしづらい、など色んな要素があったんだろうなあとは思います。多少の前後はあってもコンセンサスから過剰に離れた指名は少なかった言えます。

評価のコンセンサスとしてはHoopsHypeのAggregate Mock Draftが最も良いでしょう。指名一覧はNBA.com、チームごとの指名一覧としてはSporting Newsの記事が見やすいか。以下感想を書きますが、各チームのロースター状況はちゃんと把握していないのでチーム状況に合っているかどうかはよく分からないで書いているものも多いです。指名が早かった順にチームごと。

1位はウルブズはアンソニー・エドワーズ。タウンズとラッセル中心のチーム状況から言えば自然な指名ではある。が、かと言って本気で指名したくてしたわけでもないだろうなあとも思う。消去法だよねこれ。この選手はメンタリティに問題あり、モチベーションが低いと言うような評価が多く聞かれました。これは28位のジェイデン・マクダニエルズにはもっとあてはまって、試合中に思い通りに行かないと不貞腐れてプレーが雑になるという、文字通り目に見えてメンタリティに問題がある選手です。どれだけ才能があってもメンタリティに問題のある選手は失敗する、個人としてそれなりの成績を残してもチームメイトやコーチとの関係を悪くしチーム全体のパフォーマンスを悪化させるというのは過去何度も繰り返されてきたことです。例えば直近では、サンズの指名ですがマーキス・クリスは試合中にすぐカッとなってプレーに悪影響が出る選手でした(今年は数字がまあまあいいですが、どんなもんだったんでしょう、ウォリアーズの試合を見てないのでわかりません。いずれにせよ結果として8位指名の価値はなかった)。ウィギンズもそうですが、こうした選手を指名したウルブズは能力に対する評価に寄りすぎていて、メンタリティに対する評価をないがしろにする傾向がないか。若手が伸びないのは育成力以前にスカウティングで見誤っているのではないか。エドワーズの指名もなるべく避けるべきで、ラメロを欲しがってるようなチームと少し無理してもトレードダウンすべきではなかったかと思います。まあ、上位指名権を持ってるチームは弱いから持ってるのであって、そういうチームは来年の指名権も好条件になるだろう(しかもかなりの豊作年と見られる)からそれは出したくないし、アセットになる選手もあまりいないから下位なのだろうし、難しいか。ともあれ、苦しい指名をしているように見えました。

2位ウォリアーズ、ジェームズ・ワイズマン。特に何も言うことのない妥当な指名だと思います。「ワイズマン」と聞くと装甲騎兵ボトムズを思い出しちゃってダメなんだよね。ワイズマン家の引き出しを全部開けてあげるので「ヤ、メ、ロ……キ、リ、コ……」って言いながら死んでほしいなとか、そんなことばかり考えてしまう。ワイズマンとボトムズごっこがしてえよ……。それにしてもクレイ・トンプソンが死刑囚化するとは思わなんだ。前に少し書きましたが、アキレス腱断裂したら選手生命はほぼ終わりです。パフォーマンスが100%もとに戻ることはありませんし、最大限まで戻っても大幅に能力は落ちます。カリーは年齢的に下り坂だし、ドレイモンドは早くも不良債権化しかけているし、ウィギンズはサラリーに見合うプレーヤーじゃないし、高額長期契約の4選手でチームサラリーがひどいことになっていて他にまともな選手取れないし、かと言ってこれらの選手を引き取ってもらおうと思ったら指名権も普通以上に出さなきゃいけないだろうしでどん詰りですな。ウォリアーズが優勝候補の地位に戻ることはしばらく無いと思う。その地位に戻る頃には全く違う顔ぶれになってるんじゃないかな。デュラントでさんざんやってリーグをつまらなくしてくれたので、タックス地獄含めてしばらく割食ってもらいましょ。

いやー、ラメロはね、個人的に全然評価してないんだな。結局シューティングが良くないと他がどれだけ良くてもダメで、スペース開けて守られるとドライブ封じられてそこからの展開が難しくなるし、スペースあるからと入らないシュート打ってもチームの得点効率下げる、選択肢が大幅に制限されてしまう。フォームがひどくてBEEFが全然できてないので、よくなる見込みがないと思います。変なフォームで効率のいい選手というのはごくまれな例外で、ラメロもその例外には当てはまらず極めて効率が悪い。部分的に修正してどうかなるレベルじゃなくて、0から時間かけて作り直すしか無いのではないか。さらにディフェンスがうまいロンゾと違ってこっちはかなり悪い。サイズがあってボールハンドリングとクイックネス、パスセンスは本当に素晴らしいと思いますが。まあでもせいぜいロンゾレベルじゃないかな。「ロンゾは2位で指名する価値のある選手だったか」と問われて「その価値はある」と答えられる人はほとんどいないでしょうが、ラメロについても同じことじゃなかろうか。今年は2017年と違って不作なのでしょうがない部分はあるんだけど。それにしても、最上位圏で「こいつ指名しておけば大丈夫」というのが一人もいないというのは2013年以来だろうか。本当に難しいドラフトだったと思います。32位のヴァーノン・キャリーはアズブーキと並ぶワーストペリメーターディフェンダー。ペリメーター守れない、ストレッチできない、パスできないビッグマンはどんどん淘汰されていくこのご時世に取る選手か?ビッグマンならティルマンに行ったほうが良かったんじゃないの?体重をかなり落としたみたいだけど、それでクイックネスが上がるということはそれほどないと思う。ザイオンみたいに重くても速い選手は速いし、軽くても遅い選手は遅い。アズブーキよりも足が短くて同じぐらいのフットワークしかできない選手が体重落としたところでなあ、という認識です。その点で言えば42位のニック・リチャーズは最もペリメーターディフェンスの良いCの一人で、シューティングフォームが良くてレンジも伸びる余地があるので個人的にはこっちのほうが好きなんですが。ただし、56位のグラント・リラーもそうなんだけど、年齢が高いので将来の成長がどうとかいってる時間もない。年齢が高いとポテンシャルがないというのは間違いだ、とはたしかに言いたくなることではあるが、NBA入りしたときの年齢と成績の間にははっきりとした逆相関(NBA入りしたときの年齢が若いほど良い選手になる)があるのは確か。もちろん個別のブレは大きいんだけども、全体としてその傾向は確かにある。それについては面白い記事を最近読んだのでいずれまた別に紹介しようと思います。というわけでホーネッツの指名は個人的には好きではありません。

ブルズの4位パトリック・ウィリアムズはサプライズピックということになっているが、今年の上位の層の薄さとウィリアムズの急激な評価の上がり方を見てるとそこまで驚くようなものでもないのでは、という認識です。オコロやアヴディヤより資質の劣る選手だとは思いません。他のチームでも4位持ってたらウィリアムズ、というところは多いでしょう。それより、大学ではっきりとしたわかりやすい良い成績を残した、ある程度出来上がった選手しか指名してこなかった保守的なブルズがこういうポテンシャル志向の指名をしたことには驚いてます。今年からフロント変わったんだったかな?長期的には足りないのはウィングだし、なかなか勇気のある指名で、良いと思います。好きな選手なので、育成頑張ってね。顔はいかついけど、お家がお花屋さんで喋ってる時もじもじしてて可愛いやつだよ。

キャブスの5位アイザック・オコロは、特にどうということもなく。ガードでなければ誰でもいいという感じじゃないでしょうか。ボール持たないでいいプレーができる選手じゃないと今のメンツではダメだと思うので、その意味でもアヴディヤよりは理解できる指名だと思います。肝心のシューティングが悪いので育成は相当頑張らないといけない。

ホークス6位オニエカ・オコングー。過去2年でガードとウィングを重点的に指名したので次はビッグマンというわかりやすい順当な指名。ヤングを中心としたチームの中で、アンセルフィッシュで効率的で万能型ディフェンダーのビッグマンというのはぴったりではないかと思います。あと、50位のスカイラー・メイズは、キネオロジー(運動生理学みたいなやつ)専攻で2年時にGPA4.01でアカデミック・オールアメリカ2ndチーム、3年時にGPA4.01と4年時にGPA3.93で1stチーム、4年時にはアカデミック・オールアメリカン・オブ・ザ・イヤーとめちゃくちゃすごい学業成績。はっきりいって研究者になったほうがいいのではないか。ドラフト指名されるレベルでこれだけ成績がいい選手も珍しい。ボナーさんぐらいまで遡らないといないんじゃないの。大学の学力の差とかはよくわからんけど。

ピストンズはすごい頑張って指名してメディアの評価も一様に高い。7位のキリアン・ヘイズは、多分オーストラリアよりもレベルの高いリーグで、ユーロカップフットボールにおけるヨーロッパリーグにあたるもの)でも殆ど変わらないいい成績を残していて、ラメロよりよほどいい成績なので、単純にラメロよりいい選手だとみなしているんですが。ロースタースカスカでドゥンブヤのいるPFを除いて全ポジションで力のある若手が足りないですが、残ってる中では一番いい選手を指名したのではないかと思います。アイザイア・スチュワートはハッスルプレーヤーで、フィジカルな魅力とシュートレンジ拡大の期待が持てて、人間性も良さそうなので個人的に好きな選手ですが、この不作年に将来の指名権までトレードして16位はちょっと頑張り過ぎではないかという気もします。ドラフト前のプロセスで評価を上げている印象はありましたが。出した指名権の詳細がわからないのでなんとも言えませんけど、どんな年でも今年より不作の年になる可能性は低いでしょうし、ピストンズの成績がすぐにすごく良くなることもないと思うので、基本的にはロケッツに利益のあるトレードではないかと思います。本当に欲しかったんだろうね。ケナードは膝の故障持ちでルーキー契約最終年ということでリスキーな存在で、あの得点力は捨てがたいんだけど、今後の扱いが難しい。下手に長期高額契約して怪我で不良債権化したら厳しい。サディック・ベイと交換したのは十分良いトレードだろうと思います。ガード、ウィング、ビッグマンとポジションかぶらせることなく指名したので全体としてやはり良かったと思います。

ニックスの8位オビ・トッピンは良かったんじゃないでしょうか。PGかPFのどっちかだったと思うんですが、PGの若手はいないわけではないし。ちゃんとニリキナ使え。ドラフト前だと5位から下には落ちそうもないというような評価だったので、ある程度運も良かった。あとなんかごちゃごちゃトレードして25位でイマニュエル・クイックリーは、ないんじゃない?3PとFTで点を取る以外は水準よりだいぶ下でしょう。ゲームメイクができる感じでもないしディフェンスもガード相手でしかできないし。マリク・モンクの二の舞だと思うぞー。今年の1巡目で本当に意外な指名と言えるのはクイックリーとアズブーキでしょう。ディフェンスなんか知らんという力強い指名ではありました。

ウィザーズは9位アヴディヤ。これは運がいいのか。遠からずウォールとサヨナラしなければいけないだろうからハリバートンでもいいと思いますが、どっちでも正解でしょう。個人的にはFT%の低さ、ユーロリーグレベルでは通用していないことから懐疑的ではあります。少なくともドンチッチとは実績が天と地ほども違うので、比較して夢を見るのはやめましょう。2巡目のカシアス・ウィンストンはあのサイズで身体能力が低く、ディフェンスで殺されるのは目に見えてるのであまり期待しないほうがいいぞ。オフェンスで一人の力で勝つのは大変だけど、ディフェンスは一人の穴で結構負けるからな。まあ、だから53位まで落ちたのだが。

HCがまともなだけでこんなに変わる。今NBAで一番魅力のあるチームといえばもちろんサンズ。「はじめ良ければ終わり良し」「終わり良ければ全て良し」を見事実践してみせたサンズ(最終順位はともかく)。勝っても負けても試合が面白い、本当に素晴らしいチームです。急に褒めだしてなにかというと、去年のドラフトークでキャメロン・ジョンソンの指名でゲラゲラ笑っちゃってゴメンね、ってコト!今でも20位で指名できただろとか、タイ・ジェロームであんなに頑張らなくてよかっただろとか、ウォーレンをタダで出したのはイカれてるとか思ってるけどさあ、ジョンソンがあんなにやるとは流石に想像もできん。お見事でした。そんなサンズは今年も10位でジェイレン・スミスをファンタジスタ指名、ブルズとともにメディアの酷評を受け止めるのでした。まあでもこれも分かる指名。スミスは2年目に全面的に成績を伸ばして成長力に疑問がないし、普通にロッタリー下位指名の予想がされてたので、たとえセルティックスあたりとトレードダウンしても11−13位で指名されても別におかしくはなかった。というかセルティックスや他のチームが10位にトレードアップしたいと思ってたかどうかもわからないし、取りたいならここで行くしかなかったろうと思います。欲しいポジションもPGかフロアをストレッチできるPFというところだったと思うので、スミスでも合理的な指名。酷評されているのは主に「ハリバートンいるならそっちいけよ」ということでしょう。クリス・ポールが来ても2年でいなくなるか衰えて契約延長が難しくなるわけだから、その後を考えてハリバートンでも合理的ではある。何ならそっちのほうが合理的まである。でもそこで行かないのがサンズの魅力だから……。

何度も書いてるけど、キングスは12位でタイリース・ハリバートンで、大勝利。オフェンス効率のことしか考えられないオーナー様も大満足。もう1年分の運使い果たしたでしょ。2巡目もすごくて、更に2022年の2巡目をグリズリーズからもらったのも良し。こいつら本当にキングスか?本物のキングスならもっと謎ドラフトしろ。でも「当事者の合意していないサイン&トレード」という珍ムーブをしてくれたのはさすがだったので許す。RFAの選手をFA解禁前にサイン&トレードなんてできるのかな、タンパリングになるんじゃないかしら。

ペリカンズ13位カイラ・ルイス。個人的には去年から注目していました。飛び級しているのか、1&Dルールに年齢制限の方で引っかかる珍しい事例だったので。しかもシーズン中17歳だったのにかなり成績が良かった。今年も素晴らしく、1年生選手と同年齢(というか大部分の1&Dドラフティーよりも若い)としてみたらかなりすごい成績です。

セルティックスは今年もウィング。ウィングだけが人生です。アーロン・ネスミスは使ってもらって生きる選手なので、まともなチームなら基本どこに入っても活躍するとは思います。他の指名もまあ分かる。が、正直タイレル・テリーに行くと思ってたので指名しなかったのは意外でした。グラント・ウィリアムズとかオジェレイとか頭のいい選手を取る傾向があるチームだと思っていたので。30位でも行かないのね。

毎年ドラフトークで「マジックはPGどうすんの」と書き続けてきたけど、ついにPG指名、コール・アンソニー。誰がどう見てもPGが不透明だった。ただ、「ボールホグでスコアリングファーストで非効率なPG」ってチームを負けさせるには最高の選手なので、かなりちゃんと教育しなきゃならんでしょう。今のままの君でいいのよとか言ってたら一瞬でチームがダメになると思います。

サンダーはアレクセイ・ポクシェフスキーを指名。7フッターなのにプレーはガードのようでもありウィングのようでもあり、面白い。こういう選手は評価が割れるんだけど、ほぼコンセンサス通りのところに収まったも面白い。サンダーの指名は全員ヨーロッパの選手なんだよね。37位のとか全然名前も見たことない。スタッシュしまくりでしょう。トレードで確実に戦力を強化しながらもドラフト指名券は手放さないそのトレード上手ぶりをこのブログでも褒め称えてきたプレスティGM、本気で指名権を集めるとここまでやるという1巡目指名権コレクターぶりを現在見せていますが、それでも結構しっかりした戦力を揃えているのが凄まじい。すごい男ですよ。ただ、これだけの指名権を毎年使うと、どんどんルーキーを入れ続けなければいけないので、若手をしっかり育てることもできないし力のあるベテランを獲得する枠もなくなるので明らかに持て余すでしょう。トレードアップも他のチームの思惑が絡むのでそう簡単ではないし。トレードアセットとして使おうにも数が多くて毎年毎年トレードを繰り返し続けなければならなくなりそうで、どのみちロースターの継続性が失われて、安定して優勝を狙えるようなチームを作るのはかえって難しくなるのではないか。もうトレード自体が目的化しちゃってんじゃないのかという印象すら受ける。

マブスは18位のジョシュ・グリーンも堅実だけど、2巡目もすごい。言うことなし。

20位ヒートはプレシャス・アチュワ。育成大変だと思うけど頑張ってね。アデバヨの再来的な評価が目立ちますが、そもそもこの選手は本質的にウィングであってビッグマンではないので、そこと比較してもしょうがないだろうと思います。問題はウィングなのにウィングとしての技術がからっきし無いことなのだが……。

シクサーズはメディアの評価が一様に高い。指名された3人共「メディアの評価に基づけばもっと高い順位で指名されていたはず」ということで高評価されているのでしょう。個人的には全員好きじゃないのでなんとも。タイリース・マキシーは、全体的に中途半端でいいところを探すのが難しいな、という印象です。何よりこのサイズならゲームメイクができないと使い道がなくなるんだけど、そこが怪しい。ヘイゲンズとクイックリーとで役割を食い合ってたので、そういうところでパッとしなくなってる部分もあるかな。

ナゲッツは22位でジーク・ナージと24位でRJ・ハンプトン。24位のために2023年の1巡目(ロッタリープロテクト)を出したのは、基本的にやるべきではないトレード。というのも、コロナのあれでいろいろなことが遅れていて、高卒ドラフトの解禁が2023年になるかもしれないという観測が出てきてるから。仮に2022年に解禁されても、2022年にエントリーして評価を下げるくらいならとエントリーを遅らせるプロスペクトも出てくるから、いずれにせよ2023年も豊作になる可能性が高い。ナゲッツは2021年は強いと思うけど、2023年に関しては確実な予想ができるわけではない。ハンプトンはなんだろうね、非効率でエゴイストでディフェンスもゲームメイクもあまりできないという印象で、チーム全体に対してプラスになる要素が少ないと思います。ナージはかなり好きな選手。いいところはいっぱいあるけど、「ビッグマンとしては」という但書が不要なぐらいシューティングフォームが良いのが一番魅力的。顔面もかっこいい。ディフェンスは怪しい。

ジャズの27位アズブーキは驚き。Cの仕事をさせたら世界一だと思いますが、NBAに今Cの仕事ってたいして無いでしょうよ……。クイックネスが全然ないので、ペリメーターに引っ張り出されたらヘルプでペイントエリアに戻れないですよ。ペリメーターディフェンスもひどいから誰でも抜けると思う。クローズアウトも本当に遅い。どうやって使うつもりなんだろう、逆に楽しみになってきた。サラリーダンプでトレードしたトニー・ブラッドリーは、確かスパーズが指名しそうだからとトレードアップして指名した選手なんだけど、その時出した42位指名権でレイカーズが指名したトーマス・ブライアントがあの活躍だから、世の中わからんよなー。というかジャズは古典的Cを過大評価し過ぎではないか。

ラプターズのマラカイ・フリンは特に感想が思い浮かばない。PGの長期的な置き換えを期待してるんだろうなあというのは分かるけど。

グリズリーズは相変わらず土臭い指名でたまらん。グリズリーズの指名には故郷のような安心感がある。ゼイビアー・ティルマンはとても好きなので頑張ってほしい。Two-Wayでキリアン・ティリーというのもいいけど、もう一人のショーン・マクダーモットという選手は個人的に注目していました。シューターなんだけども、通算の2P%が.619とか異常な数字で、TO%やUSG%の低さといい、非効率的なプレーは絶対しないという鉄の意志を感じるスタッツです。レベルの高いカンファレンスで、プレーを制限していながらあらゆる種類の発展的スタッツが極めて高いのがすごい。例えばT−RankのPORPAGATU!という面白い指標では、有名選手がズラッと並ぶ中で、USG%が20%を大幅に切る選手として唯一上位に入っています。Kの目から見ればかなり異様な光景です。サイズもウィングとして十分ですし、6' 6"で体重もそこまで重くない選手としてはREB%が高いのも不思議で(チームメイトが結構サイズがあるのでリバウンドの中心にはならなそうなのに)、相当勘のいい選手ではないかという印象を数字からは受けます。年齢がもう24歳らしいので残された機会は多くないと思うんですが、頑張ってほしい。数字を信頼するなら、グリズリーズは根拠のある良い指名とTwo-Way契約をしたと思います。

2巡目だけのところには触れません。デヴォン・ドットソンが指名なかったのは驚きました。ESPNのランキングで急に評価を落としたなという印象は受けましたが、指名から漏れるとは流石に思わなんだ。

全体としては、やっぱり不作だなあと思いました。今年のオフの裏テーマ「ロケッツにとってアリーザとはなにか」については手に余るのでみんなで考えて。

おしまい。

(スパーズについては)シーズン終わる、ドラフトロッタリーと少しの予習

(スパーズについては)シーズン終わる

今年はNBA自体をあまり見ていなかったので、あまり書くべきことがありません。コロナ中断もあり、見たいという気持ちが湧きもせず続きもせずという具合で。スパーズはディフェンスが全く良くならなくてうんざりしましたね。ディフェンスのいいチームが好きだからスパーズが好き、という面がもともと強いので、実に見る気の失せるつまらないチームになっちゃったなあと。ペリメーター偏重の今のNBAでスターターにフォーブスとデローザンを並べてたら「殺してくれ」と言っているようなもんだな、と見てて思いました。リーグ再開後はまあまあという感じでしたが、別に良くはない、リーグ平均以下のディフェンス力だったことは否定できないでしょう。ガード偏重のチーム作りをするとどうなるかということがわかっていないとは思いませんが、スパーズがどれだけかっちりディフェンスをするチームだったとしても、本質的にディフェンス力のない選手やアンダーサイズな選手を揃えていたらどうにもならない、このことを2年かけて実証してくれたので、もう同じ間違いはしないでほしい。ゲイやケルドンが出ている時間帯のディフェンスの良さを見ても、今のバスケはウィングがやるスポーツだということは明白で、一芸に秀でた選手とかよりも攻守両面でバーサタリティの高い選手を多く揃えて育成する方向でちゃんとやってほしいです。過去のドラフトでマレー・ホワイト・ウォーカーの3人を連続して指名したのは、彼らのサイズや資質からして間違いということは全くありませんが、まともにプレータイムを得た11人のうち本来ガードに分類される選手が7人を占めるというのは異常であり、更にビッグマンが3人いるため、ウィングがゲイだけ(せいぜい加えてもデローザン)というバランスの悪さは必ず修正する必要が有るでしょう。勝てないチーム構成でやはり勝てなかったということを確認したシーズンと言えます。

プレーオフを逃したことは当然のことで、むしろよく再開後にあれだけ粘ったなという印象です。昨季プレーオフから落ちてもそれはそれで自然なことだったと思います。来季はリーグ再開後に見せたような、若手中心の、誰のUSG%も25%を超えないような攻守両面でバランスの良いバスケをしてほしいものです。

ケルドンがあれだけやれるとは思いませんでした。リーグ中断後に相当伸びたのでは。規律がしっかりしていてやるべき仕事をきっちりやる一方、自分で行くべきと思ったら躊躇なく行く判断力の良さというか速さを感じました。かなり活躍していた一方でUSG%がわずか15.6%というのが素晴らしい。技術も身体能力もサマニッチのほうがいいはずなんだけど、結果残すのはケルドンなんだよな。シューティングは短期的に良い方にぶれたという面が強いでしょうが、これからが楽しみです。ディフェンスのフットワークが重いのは改善しないといけないでしょう。サマニッチは顔面がますます良好になっていたのですごいと思いました。顔面にも伸びしろはある。

優勝予想、バックス。

(追記)バックス、アホー!!去年と今年どっちか優勝しなきゃだめだろ!!

ドラフトロッタリーと少しの予習

1位引く確率は下から1〜3位で同じなのでそのへんのブレは普通のこととして、可能性の低いところに飛び込めたホーネッツとブルズ大勝利オメデト。現有戦力から見て1位エドワーズ、2位ワイズマンはほぼ確定かな。ホーネッツは確信を持てる選手がいないので誰に行ってもおかしくない、ブルズは長期的にはウィングが薄くなる可能性が高いんだが、年増好きを発揮してトッピンとかやりそう。3位以下は何がどうなるやら予想がつかんですな。豊作年ならプレーヤーの序列が明確になるのでそれほど動かないんだけど、今年はホントさっぱり。全体で見れば去年よりマシというか10位以下はどれも似たりよったりで、逆に言うと20位台や30位台でまずまずの厚みがあるとも言える。来年以降の指名権を絡めるトレードは2巡目含めても少ないだろうと思います。その意味で、荒れはするものの去年ほどの謎ドラフトにはならないのではないか。

予習として、プレイヤーランキングは一応ESPNを標準としてみるのがいいでしょう。スカウティングレポートとしてはThe Stepienが詳細を極めており、ダントツで優れているのでここだけ抑えておけばそれ以上は必要ないと思います。スカウティングビデオはHoop Intellectが過不足なく十分なものだと思います。アダム・スピネラのチャンネルもコンパクトにまとまっており、ドラフトにかからない可能性が高い選手も扱っているのでHoop Intellectを補完できます。また、RSCIはプレーヤーの資質を測る上でなんだかんだあてになる指標だと思います。

前に書いたように、STL%とTS%はプロ入り後の成績を予測する指標として優れているので、ポジションを加味しながら、指名が予想される範囲でこの両方が優れている選手をあげてみます。

こんなところでしょうか。このあたりは指名レンジの中では比較的成功率の高い選手と思われます。サイズを加味するとドットソンとフリンはディフェンス力に不安が有ります。リーグのレベルの差というものは確実にあるので、スタッツを見るにはそれを考えるべきです。アメリカの大学とそれ以外の国の差ということで言えば、ユーロリーグに参加しているレベルのチームは皆大学よりもレベルが高いでしょう。今年で言えばデニ・アブディヤがそれに当たります。イスラエルリーグのレベルとユーロリーグのレベルは全然違うので成績は分けてみるべきです。各国リーグの中ではスペイン、ロシア、トルコは大学以上のレベルでしょう、ギリシャあたりも大学以上ではないかと思いますが、詳しくないのであまり確定的なことは言えません。アメリカの大学はBig Ten, ACC, Big12, Big East, SECが5大リーグで、それに次ぐPac12とAACを加えた7つのリーグがいわゆるメジャーカンファレンスで、WCC以下はいわゆるミッドメジャーということになるかと思います。5大リーグとそれ以外、メジャーとミッドメジャーの間にはレベルの差があり、また5大リーグでもBig TenとACCがトップを走りBig 12とBig Eastが追いかけSECが少し離されるという状況があります。つまりティリーやフリンの成績は割り引いて考え、ヴァッセルやティルマンの成績は重みのあるものと見るのがいいでしょう。大学生の中ではハリバートンが頭一つ抜けて優れた成績を残しており、ヘイズとともに今年のPGでは最も期待できると思われます。また2巡目で予想される中ではティルマンがどこを切っても素晴らしい成績です。ティリーは、ミッドメジャーの特異的に強いチームの一員なのでかなり割り引くべきですが、数字自体は極めて優れています。この中でウィングと呼べるのはヴァッセルだけなので注目に値します。ベイはプレースタイル的にウィングと言っていいものやら。

スパーズは11位(再開後の勝率が指名順位に影響しなくてよかった)で、このへんはウィングの選手が指名候補に多いので良かったですね。てかちゃんとウィング指名しろよ、流石に。指名候補になるのは、ヴァッセル、プレシャス・アチュワアーロン・ネスミスパトリック・ウィリアムズあたりか。

ヴァッセルの魅力はウィングとしては理想的なサイズと身体能力、3P%の高さ、ディフェンス面での万能性、チームのリーディングスコアラーなのにUSG%が20%という規律の高さなどでしょう。完成度の高い即戦力に近い3&Dというような見方をされているのではないかと思います。個人的にはちょっとそれは怪しいのではないかと思います。まずシュートフォームが特殊で、振りかぶって投げるようなリリースの仕方や、腕が少し右に流れるような動き方で、安定したシューティングができるフォームには見えません。実際3Pがよく入るのとは対象的にミッドレンジはかなり率が悪い。FT%がシューターと呼ぶには悪いこともあり、一般的に認識されているよりもシューティングは信頼できないのではないか。スコアリングはもっぱら3Pとトランジションに依存しており、それ以外の能力は高くない。身体能力が高いと言ってもクイックネスはそれほどでもなく、ボールハンドリングもうまくない、更にコンタクトに弱いため、リムまでボールを持っていく能力がなく率の悪いミッドレンジを打たされるのが常のようです。FTrも低く、ドライブからファールをもらうというようなこともできない。またTOは極めて少ないものの、パスがうまいというわけでもなく、ゲームメイクができるタイプでもない。ということでオフェンス面ではバーサタリティが低く、評価されているシューティングも怪しい面があります。ディフェンスはオンボールもオフボールも素晴らしいですが、クイックネスが高いとまでは言えないこと、フィジカルコンタクトが弱すぎるため、クイックなガードやビッグマン相手のディフェンスは苦しく、NBAのフィジカルなプレーヤー相手に言われているほどのバーサタリティを発揮できるかは疑問。体型的に本当に肉つくのかなという印象も受けます。けして完成度の高い選手ではなく、育成に結構手がかかるのではないかと思います。

アチュワはフィジカルな才能に関しては今年のドラフトで一番じゃないでしょうか。腕が長い選手は総じて足も長く、足が長いとフットワークが重くなる傾向があるように思いますが、ワチュワはこのサイズにしてクイックネスが高くガード相手でもついていけますし、C相手でも全く当たり負けしない頑強さもある。身長が高すぎないのもいいところで、真にNBAレベルで1番から5番まで守れる才能のある選手だと思います。ボールハンドリングがこのサイズの選手としてはうまくフットワークもいいですが、それ以外のあらゆる技術が洗練からは程遠い。バスケットボールIQも低く視野も狭い。オフェンス面で将来どういうことができる選手になるのか全く想像つきません。年齢が21歳で技術的には全然ということで、指名するチームは勇気がいるし相当我慢して育成する必要があります。

ネスミスの3P% .522と言うのは、今年NCAAの3Pラインが伸びたことを考えると本当に驚異的。怪我して14試合しか出てないので上ブレしているところが当たった&強いところとあまり試合してないというのは注意が必要です(とは言ってもSMUやオーバーン相手に6割以上の確率でバカバカ決めているが)。シュートフォームはケチの付け所ゼロで、このフォームならそりゃ入るでしょ、という感じです。オフボールの動きも素晴らしく、スペースを作るのが本当にうまい。シューターとしてはおそらくバディ・ヒールド以来最も良い選手でしょう。問題はそれ以外で、ジャンプ力やクイックネスが高くなく、ボールハンドリングも下手で視野も狭いのでシューター以上にはなれなさそうな印象です。シュートフェイクからペネトレイトなどしてもそこから効率的なオフェンスに繋げられる能力がありません。特にジャンプ力の不足からかリム付近での得点力が低いのは問題。ウィングとしては理想的なサイズでフィジカルコンタクトも強い一方クイックネスが不足しているので、ディフェンダーとしては悪くはないが高い素質があるとも言えないところです。ただ現状ではディフェンダーとしてまずまず良い評価を得ているので、3&Dウィングが欲しいチームにとっては確信を持って指名できる選手でしょう。

ウィリアムズはサイズに身体能力の高さにフィジカルコンタクトの強さ、攻守両面でのバーサタリティの高さ、バスケットボールIQの高さを兼ね備えており、更に19歳になったばかりの若さもあり、素材としての魅力はピカイチでしょう。フィジカルな才能ではアチュワのほうが優れていますが、それ以外の点ではウィリアムズのほうがはるかに優れています。ヴァッセルに足りないフィジカルコンタクトの強さはウィリアムズにとっては全く問題ではなく、ボールハンドリングもうまくピックアンドロールボールハンドラーとして驚くほど良いパスを出せるなどゲームメイカーとしての才能もあり、シュートフォームもオーソドックスなきれいなフォームでシューターとしての資質も高い(FT%はヴァッセルより10%も高く.833、ミッドレンジの成功率もおそらくヴァッセルよりも良い)、ヴァッセルにとって問題になりそうなことをことごとくクリアしている。問題点は技術的にまだ洗練されておらず特別に優れた部分がないことと、ディフェンス面でのクイックネス不足があげられます。技術に関してはシーズン中18歳だったわけだしまあそんなものでしょう。ジャンプシュートのリリースが遅いというのは言われることですが、膝をしっかり使って正しいフォームでうつことを意識している印象で問題ない思います。TOは多いものの、パスミスは少なく殆どはトラベリング、アウトオブバウンズ、オフェンシブファール由来だそうで、余り心配する必要はなかろうと思います。ディフェンスに関して、STL%もBLK%も高く、ペリメーターからリムプロテクトまで評価が高く、特にチームディフェンダーとしてポジショニングやヘルプ、コミュニケーションに関する評価は非常に高く、ディフェンダーとしての資質は疑うところがないでしょう。ただしフットワークはウィングとしては重く、クローズアウトやマークマンを追いかける場合、ガードやアスレチックなウィング相手のディフェンスなどで苦しくなります。この点の改善がウィリアムズにとっては最も重要で必要なことです。

ここであげた中では、最も資質が高く、伸びしろが大きいのはウィリアムズだと思います。規律がしっかりしていてコーチの言うことも聞くタイプでしょう。このインタビューでなぜFSUに来たのかについて答えていますが、「他のリクルートしてきたチームはオフェンスの話をしてきたのにFSUはディフェンスの話をしてきたのが良かった。ディフェンスを改善したいと思ってたから」みたいなことを答えていますが、このあたりは普通の5つ星選手のメンタリティとは違うなと思います。この動画も面白い内容です。高校入ったときはPGでそこから身長が伸びて今のサイズになったらしく、それでガードのスキルが揃っているようです。個人的には、派手なダンクやブロックを決めても一切アピールせずにすぐ次のプレーに移るところも好ましいと思います。大学入ってからではなく高校の時点でもそんな調子みたいなので、生来浮かれない性格なんでしょう。そういうところがリーダーシップがないとか言われるんでしょうけども。というわけでウィリアムズが最もおすすめです。

2巡目はティルマンでもティリーでも、あとジョーダン・ウォラとか、残ってる中で評価の高い選手でも指名してくれればいいかなと思います。2巡目かかるかどうかぐらいのところだとラミーン・ジェネーという選手が面白い。身長は6' 7"でウィングとして理想的ですが、強烈に手足が長く多分スタンディングリーチはビッグマン並みにあるでしょう。それでいて身体能力も高く、ガード並みのボールハンドリングとゲームメイクスキルがあるという結構とんでもない素質があります。線が細いのとシューティングが悪いのが弱点でしょうし、USG%が40%近くてどういうチームでプレーしてるんだという感じですが、持ってるものが面白すぎるので気になってます。

シーズン始まる

はい始まった。ニックス戦。勝ったはいいが今年もペリメーターディフェンスはダメそうだなという印象で、また見ててストレスが溜まりそうな……。ベリネリがマークしている相手のシュートがとことん入るのはなぜだ。ベリネリだけが悪いわけでもないと思うんですが、ベリネリの上を通ったシュートは全部入る呪いでもかかっているのかと思いながら見ました。キャロルかウォーカー出せという気持ちです。デローザンも今年もダメそう。キャロルかウォーカー出せという気持ちです。モリスにマッチアップさせるなんてミスマッチもいいところなのでかわいそうだなとは思いましたが。フォーブスは結構良かったと思います。まあ全体としては、スモールにしたことの弊害で、サイズのあるウィングやビッグマンを一人余分に相手に出されるとリムまで持っていかれる印象でした。今期もペリメーターディフェンスが問題。

良い方で言うとやっぱりマレーが素晴らしい。オフェンスでもディフェンスでもマッチアップした相手選手がかわいそうになるぐらい全部で上回っていた印象です。デニス・スミスとか全く勝負になってなかったですね。多分24分ぐらいのプレータイムでしばらく制限していくと思うんですが、24分で残すスタッツじゃない。マイナスはパスミスが多かったぐらい(これはチーム全体でひどかったけど)。試合通じで楽しそうにプレーしていたので良かったです。1年越しの試合だし、契約延長の直後だったので気合も入っていたのでしょう。4年6400万ドル(全保証)+ボーナス600万ドルらしいですけど、ずいぶん安いなあ、オフェンス面で全く成長が見えないシーズンになったり怪我でもしない限り、オフの契約更改ならこれよりは安くならないだろうと思いました。昨期の契約であれば例えばダンテ・エグザムの3年3300万ドルディンウィディーの3年3400万ドルあたりが比較になるところでしょうか。今季であればルヴァートの3年5250万ドルとか。ディフェンスの質まで考えれば多分この辺よりも実力は上(総合的に見てディンウィディーとどっこいぐらいか)、オフェンス面での伸びしろは遥かに大きいと思うので、最低でも妥当、普通に伸びていったら割安という評価じゃないでしょうか。マレーが今後4年間で今より悪くなる要因があるとしたら怪我ぐらいしかない。随分といい契約してくれたなあ、という印象です。こういうツイート見るとよくコミュニケーションできていたのかなと思います。LOYALTYですよLOYALTY。あと代理人のリッチ・ポールなんだけど、あいつなんかやたらスパーズに優しいような気がします。モリスのどっちかとの当初の契約内容も2年2000万ドルでかなり安いし、ライルズも2年1100万ドルで2年目は100万ドルだけ部分保証とやたら条件がいい。ノエルの契約で失敗して強気一辺倒路線をを修正した面もあるでしょうが、それでもアンソニーデイビスのトレードではあれだけ振り回したわけだしなあ。キャブスやレイカーズみたいに付け込まれるのではだめだけど、良好な関係保てるなら仲良くしておいたほうがいいんじゃないでしょうか。

で、ライルズなんだけど、基礎がしっかりしていてかなり堅実、思ってたのよりかなりできる。こういう選手だっけ?もっと山っ気のあるタイプだと思ってましたが。リバウンドでボックスアウトきちんとやって、タイミングもいいししっかりボールをつかめるのでかなり確実にDREBを拾ってくれるという安心感があります。手がでかいなあと思って調べたら実際でかい。ポートルも同じサイズなんだけど、こっちはやたらボールが手につかなくてポロポロこぼすんですが、何が違うんでしょうか。ポートルのポロポロは見てて本当にイライラするので、ライルズがスターターでこの調子で行けそうなら、攻守両面でプレーエリアが広いし、大変結構だと思います。デローザンもいらんしポートルもいらんし本当にクソトレードだったなあ。デローザンとの契約延長は合意にはかなり遠いということですが、延長せずプレーヤーズオプションも行使せずで今期限りでいなくなるのが一番傷が浅くなる方法でしょう。算数ができればデローザンがスターターレベルの選手としてせいぜい並程度の結果しかもたらさないことはトレード前からわかりそうなものですが。トレード当時に書いたこの記事は、あまりに腹が立ってボロクソ書こうかと思いつつ、かなり抑制してこういう書き方をしましたが、最初からボロクソ書いておけばよかった。今期いきなり3Pがボコボコ入るようになる可能性もありますが、あのディフェンスと安定感のなさじゃチームの中心には置けないだろうと思います。デローザンをレナードとグリーンと交換する価値のある選手だと思うようなチームは優勝なんてまずできないと思うので、失敗を引き伸ばさないで最短で債務処理するのが得策でしょう。

フォーブスは、スペースが少しあれば簡単にシュート決めてくれて素晴らしいです。デローザンレベルだったディフェンスも今期はもう少し良くなってそうだし、デローザンより点取れるし、やっぱデローザンいらんなあ。デローザンの美点ってなんだろう、ショットクリエイション能力がやたら高いぐらいしか思いつかない。まあ、そうやって打ったシュートがあまり入らないのだけど。クリエイションはホワイトもかなりできるし、マレーも戻ってきたし、オルドリッジにポストアップさせたほうが得点力も高いし外のスペースも広げやすいし、やっぱりどうしてもデローザンである必要がない。今期はデローザンが更にどうでもいい存在になるのを眺める1年になりそうな気がします、今のところは。

DeskMini A300で自作、付属CPUクーラーのファン付け替えについてのTips

DeskMini A300で自作

Ryzen出てからAMDが強すぎて涙が出ますよ。Intelをまともに性能で上回るとかAthlon 64以来か?DRAMやNANDが一時高騰していたのが最近は急落して以前の底値付近にまで来ているのと、個人的に待望だったAMD APUを載せられるASRockのDeskMiniシリーズが登場したこと、更にまともなサイズとメーカーの4K IPSモニタが安くなったので、Windows PCの更新と4K環境へ移行してみました。構成は以下。

色々工夫して、全部で62000円ぐらい。ゲームとか動画編集とか性能への要求が厳しい使いみちではないのでこんなもんでも十分です。というかオーバースペックと言ってもいい。

CPUはもう1ランクか2ランク下げてもいいぐらいでしたが、たまたま安く買えたので(実質云々みたいな言い方すると、10500円ぐらい。2200Gとあまり変わらない)つい買ってしまった。実用上の範囲でやれることをやりきって、なんとかもたつくことのないラインのCPUを買ってしばき倒す、みたいな使い方が一番好きなので、2400Gだと割と余裕があってくやしいです。GPUは流石の性能でIntel CPUのGPUとは段違いの性能。ゲームはあまりやりませんが、OpenCLを使うプログラムではゲーム以外でもかなり効いてくるのではないかと期待。FluidMotionは素晴らしいです。MPCとBluesky Frame Rate Converterを使う方法でやってみましたが、これがあるとないとで全然違う。AMDVLCあたりで普通に使えるようにプラグインを提供したほうがいいのではないか、そのほうが普及に資すると思うんですが。3000シリーズが発売されましたが、APUはプロセスルールが14nmで変わらず、クロックがほぼ変わらなかったので多分ほとんど性能差はないと予想し、2000シリーズで問題ないと判断しました。技評のあわしろいくやのレビューを見る限り全くそのとおりなので、今AMD APUが欲しい人は2000シリーズでいいと思います。7nm世代はかなり性能があがってIntelをぶっちぎっているので(感涙)、来年ぐらいに7nmのAPUが出たら載せ替えようかと思っています、ASRockがBIOSアップデートで対応してくれるなら。

ボトルネックになるとしたらメモリかも。通常8GBあればよほどのことがない限り十分ですし、実際間に合ってはいますが、GPUに多分2GBぐらい取られてて、70%ぐらいまで埋まることもある。シングルチャネルなのでもう1枚刺してデュアルチャネルにしてもいいですが、非グラフィックス用途ではデュアルチャネルの効果があまりないのでそれほど頑張らなくてもいいかな。DRAMが安くて気が向いたときに買い足す程度で。SSDは正直SATAと体感速度が変わらない。計測上は圧倒的に速いんですが。それより、M.2のコンパクトさとインストールの容易さに感動。配線いらず、シャドウベイいらずは絶対の正義ですね。

OSはもともとWindows 7ですが、10のISOをUSBメモリに焼いたものをブートして、インストール中に7のプロダウトキーを入力してもライセンス認証できます。モニタのドライバはWindowsのドライバでは対応していないので、モニタの設定用のソフトウェアやドライバをサポートからダウンロードして使う必要があります。4Kモニタを使ってつくづく「作業スペースの広さは正義」と思った次第。Windows 10は標準で150%の拡大表示になりますが、等倍表示に設定してピクセルの多さを堪能したほうがいいですね。ただ、27インチよりは32インチのほうが等倍ならベターだろうなと思います。個人的にはHDRとかついてても使わなそう、まともなメーカーでフリッカーフリーとガンマ値変更ができれば安いほど良いという認識なので、このモニタは十分。最低輝度で使うと消費電力が15Wとかなり少ないのも良。ただ、VESAマウントじゃないのは買ってから気づいてびっくり。今時VESAマウントじゃないモニタなんてあるのか。いまのところアームつける気はないのでいいですが、将来的に必要が出たらどうしよう。あと、メイン機のLinux PCを接続しても全く反応しないの何なんだ。一応HDMI 1.4で4K 30fpsには対応しているのだから写ってくれてもいいと思うんですが。BIOS立ち上げの画面ですら映らないので多分OSの問題でもない。他にもマニュアルと異なる動作をするように思われる部分があって、不具合のような気もする。メーカーに問い合わせたい。

DeskMini A300の小ささにはつくづく感心しました。デスクトップとは言うものの、実際に机の上における・邪魔にならないなんて素晴らしい。小ささは正義。Computex Taipeiか何かでDeskMiniシリーズの第一作が発表されたときに、PC Watchで「メッセージくれればメーカーに要望伝えますよ」みたいな企画記事がありました。Kはその時「DeskMiniのような、PCIeスロットがなくてデスクトップ用のCPUをつめる超小型ベアボーンにはGPU性能が高いAMD APUこそ向いている。mini-STXはIntel提唱の規格なので難しいかもしれないが、Ryzen APUが出たらAMD版のDeskMiniを出して欲しい」というメッセージを送りました。同じようなことを考える人が世界中にいたんだと思いますが、DeskMini A300はまさに望んでいた製品そのもので、発表されたときは本当に嬉しかったです。全世界でかなり売れているみたいで、やっぱりみんなこういうのが欲しかったんだろうなあ。APUの利点をよく活かせるフォーマットだと思います。DP 1.2とHDMI 2.0を搭載しているので4K60fpsで2画面出力できるのも非常に強い。フルHDのパネル8枚分のピクセルオンボード出力で使えることと同じです(D-SubもあるのでフルHDパネルをもう1枚増やせる)。普通の自作PCでグラボなしのマザボ出力ではまずこういったことはできない、マザボオンボードHDMIなんて未だに1.4が多くて4K30fpsでしか出力できないのでかなり大きいです。同じDeskMiniシリーズでもIntel用のH310はHDMI 1.4なのでこれはA300にとって大きなアドバンテージ。外すネジは4本だけ、CPUとメモリとM.2 SSDをインストールするだけで使える簡単さも素晴らしい。APP Shopというソフトを入れれば必要なドライバが自動で全部はいるのも楽で良い。モニタとSSDのドライバはそれぞれPhilipsIntelから入手する必要があり、AMDのRadeon Softwareも一応入れたほうがいいでしょう。全部ネット経由で手に入るので外付けのディスクドライブは不要です。消費電力はアイドル時で12-15Wぐらいで、TDP65WのCPUですが相当低いです。普通に使っているときでも30W以下、最大限動いていても50W程度です。メイン機のLinux PCのCPUはTDP35WのIntel core i3-6100Tですが、HDDを2台積んでるとはいえ消費電力はアイドルで25Wぐらいなので、かなりすごい思います。良い製品だと思いますが、一方で個人的に問題点が3点あると思います。

  1. 全体的にネジがナメリやすい
  2. DeskMini付属のCPUファンが実用に耐えないうるささ
  3. VRM電源回路から高周波音が出ている

1は、100均のドライバーとかで適当にやると簡単にナメリそうなやわさです。気をつけて作業したほうがいいでしょう。2と3は後述。

全体としてはかなり満足行く内容だと思いました。DeskMini A300はこのコンパクトさ、簡便さに、パワーのあるデスクトップ用CPUをつめること、更に4K60fpsで2画面出力が可能なところが素晴らしいと思います。AMDならではのGPUの強さもあるので、グラボを必要としない程度の軽いゲームをする人にはちょうどよいのではないかと思います。「グラボまでは必要としないがCPU・GPUのパワーと4K出力はほしい」という人には、一切過不足のないベアボーンでしょう。おそらく大半のPCユーザーの需要を満たした上で最小のサイズを実現できるものだと思います。パワーとストレージはミッドレンジレベルで十分でも筐体がコンパクトでピクセルはたくさん欲しい、という用途で言うとトレーダー向けのPCとしておそらく最適でしょう。プログラマにはピクセルの多さは魅力でも処理能力とメモリの拡張性(32GBまでは積めるが、SO-DIMM2本刺しなので)でちょっと弱いかな。個人的にはWindowsよりもLinuxのほうがずっとハードな使い方をするので、むしろこいつにLinuxを入れたい気分。Linux機も4K環境にしたいしRyzenで組み直したいな、という気持ちになってきました。マザボHDMIが1.4ばっかりで非ゲーマーのジサカーの4K環境構築の足かせになっている感がありましたが、最近のASUSGIGABYTEはエントリークラスのマザボにもHDMI 2.0を載せるようになっているようなのでだいぶ環境が改善されてきました。グラボ載せるのが前提のゲーミングマザボにはDPやHDMI 2.0が載ってるのに、CPU内臓のGPUに頼るユーザーが多いはずのエントリー機にはHDMI 1.4しか載ってないのを見るたび「逆だ逆!そのコネクタを必要としているのは!」と思っていたので良かったです。MSIやASRockは相変わらずですが。

付属CPUクーラーのファン付け替えについてのTips

前述の問題点2と3について。吉田制作所の動画を見るのがわかりやすいでしょう。とにかくDeskMini A300付属のファンがうるさい。しかも風切り音ではなくコイル鳴きが原因のようなのでどうにもこうにも。となるとCPUファン自体を交換するしかない。手段は3つ、搭載可能なロープロファイルクーラーを別途購入して取り付ける、(Ryzenの場合)CPUのリテールファンを改造して取るつける、付属CPUクーラーのファンだけを取り外し別のものに交換する。DeskMini A300に対応するロープロファイルクーラーについてはこの記事を参考にするといいと思います。ここに記載がある以外でもアイネックスIS-40Xが対応するようですが、ファンノイズがうるさいという声もあり、避けたほうが良いかもしれません。noctuaは誰もが認める最強メーカーですがゲロ高いお値段なので、ゲロ安構成のPCに積むのもやり過ぎな気がして個人的には今ひとつ。リテールクーラーの改造についてはこの記事を参考にしましょう。Kは試していませんが、コストもあまり手間もかからず、リテールクーラーなので冷却性に確証があるのでとりあえずこれが最もおすすめできる改善方法ではないかと思います。ファンサイズも大きく厚みも多分25mmあるので静音性も十分ではないか。事前にこのやり方を知らなかったので、結局3番目の方法を取りました。

(09/22 18:00 追記:我慢できずにLinux機もRyzen 3 3200Gで組み直してしまいました。こちらはベアボーンではなくMicro ATXで各パーツを揃えての自作ですが、2400Gと同じリテールクーラーのWraith Stealthを使用したところファンが意外とやかましいことがわかったので、上記2番目の方法でDeskMiniの遮音性ゼロの筐体にそのまま使うのは静音性の面で少し難があるのではないかと感じます。クーラーのファンを取り外すと80mmのファンを取り付けられ、25mm厚でも高さが収まるようです。したがって、低コストで高い静音性とほどほどの冷却性の両立を目指すのであれば、「リテールクーラーのファンを外したヒートシンクにSilent8 PWMを取り付け、熱伝導率の高いグリスを使用し、BIOSでファンの回転数をSilentモードにする」という方法が今の所は最適ではないかと思います。冷却性が足りないときはStandardモードにしたり回転数をカスタマイズするか、リテールクーラーをそのまま使うほうがいいでしょう。グリスに関してはこの先の方にさらに追記しています。Linux機はまだ完成ではないのですが、パーツの相性?でひと悶着あったり、Manjaroがインストールできないなどディストリビューションの相性?がむちゃくちゃだったりで久々に手こずっています。使ってみたいディストリビューションでことごとく問題がおこり、最終的にUbuntu 19.04に落ち着きました。やっぱりUbuntuはすごいなあと感心しています。完成したらまたなにか書きます)

使用したファンはGELID Silent8 PWMです。当初の目論見としては、付属CPUクーラーのファンを取り外した上でケースのメッシュ部分にSilent8を結束バンドで固定する(付属クーラーのファンサイズは70mm角で80mm角のSilent8は取り付けられない)ことで代替しようとしました。以下の写真のとおりです。

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CPUクーラーからファンを取り外し、ケースのメッシュ部に結束バンドでファンを結いつけています。しかしこれではファンをケース内に入れることができませんでした。ヒートシンクマザーボードに固定するための爪が干渉してしまうからです。

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ピント合ってなくてアレですが。25mm厚のファンはこの方法では入れられません。ヒートシンクにファンを固定するか、ヒートシンクの上にファンを固定しないで乗せた状態でマザーボードをケースに入れてその後でケースにファンを固定するしかありません。もともとのファンが70mmなので前者の方法ではネジは一箇所しか止められず固定できませんので、後者の方法で固定するしかありません。Kはマグネットシートをファンに接着し、マグネットシートの磁力でファンをケースに固定することにしました。

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1辺20mmの直角三角形にマグネットシートを切り、4隅に貼り付けました。これをヒートシンクの上に置き、ケースの中に入れてから、ケースをひっくり返してファンをケース側面にくっつけ、ドライバーで押して動かしてファンの位置を修正しました。

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バカみたいな方法ですが、ちゃんとこれでくっついています。今のところ剥がれ落ちたりはしていません。使ったのはダイソーの粘着付きマグネットシートです。磁力は弱いですが、ファン自体軽いのでまあなんとかなってます。むしろあまり強いと変なところに落ちたファンを動かせないので、これぐらいの弱さがちょうどいいかもしれない。磁力の劣化はほぼないので現状問題なくついている以上これからも問題ないでしょう。粘着力は落ちますし、ファンのガワとの接着面積も小さいので剥がれるならそっちでしょうか。

Silent8 PWMは900-2000rpmの可変で、BIOS初期設定のままで使用した場合、アイドル時で1450rpm前後でした。穴だらけのケースで遮音性ゼロですが、非常に静かです。エアコンなど他に音のするものがあれば無音に感じるでしょう。2000rpmまで行くとそれなりに音がしますが、うるさいと感じるような音ではありません。自称10.0~21.5dBAらしいので、noctuaの例のCPUクーラーのファンよりも静かということになりそうです(実際どうかは怪しいが)。付属のファンは全く話しにならないほどうるさいので、やはりファン交換は必須だと思います。25mm厚のファンは上記の通りケースに予め固定する方法では入りませんが、15mm厚のファンは爪に干渉しないのでケースに予め固定しても入ります。ケース側面のメッシュ部分は105mm角なので120mmファンは固定できません。マグネットシートを使う方法であれば120mmファンも入るかもしれせんが、ヒートシンクに対して大きすぎるので、数字上は風量が増えても実際の冷却には活かせないのではないかと思います。付属の70mm角のヒートシンクの使用を前提とすれば80mmぐらいまでがファンのサイズとしては適当ではないかという気がします。しかし冷却性能はよくわかりません。室温27度でアイドル時40-50度ぐらいです。CINEBENCH回しているときで90度を超えていましたが、熱暴走でブルースクリーンみたいなことにはなりませんでした。付属ファンで調べそこねたのでベターな結果なのがそうでないのかわかりません。Kは「吹き下ろし式であれば他のパーツも冷えてよい」「正圧にするとホコリがたまらないので良い」という思い込みがあるので、ファンの風向きを「ケース外から吸気、ヒートシンクに吹き付け」にしていますが、ロープロファイルのクーラーは吸い上げ方式が多いような気もするのでこれで正しいか確信が持てません。通常のPCと違ってファンがCPUクーラーのものしかないので、風をヒートシンクに吹き付けたとして熱がちゃんとケース外に逃げて留まらないのか、今ひとつよくわかりません。助言があればありがたいです。

(09/22 18:00 追記:グリスをThermalrightのTF8に変えたところアイドル時でも5℃前後余計に冷えるようになりました。室温が今は2〜3℃低いので参考記録ですが、アイドル時の回転数を1050rpmまで落とした状態ですので、実感としては「かなり冷えるようになった」という印象です。高回転時には更に差が出るのではないかと思います。かなりおすすめできます)

問題点3のVRM電源回路からの高周波音は、電源を入れているときには発生しませんが、電源を切ってかつ通電している状況で発生します。仕様なのか、個体差なのか、不具合なのか……ノイズがするという人もあればしないという人もあり。個体差かなあ。これも一応代理店に問い合わせてみようかな。これは対処方法が不明なのでちょっとどうにもならなそうです。離れていてもわずかに聞こえてきますので、気になる人はダメでしょうね。こういうのは極力なくして欲しいです。電源を切ったらコンセントを抜く、スイッチ式の電源ならスイッチを切ってしまうのが根本的な解決になるでしょう。面倒ですが。

なお、使い物にならないCPUクーラーですが、Cooler Master製でした。CPUクーラー大手だろうに、こんなの作っちゃうのか。ASRockの発注額が激安すぎてクソみたいなのしか用意できなかったという可能性もあるが(こっちのがありそう)。なんにせよこの点批判されるべきはASRockです。

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人事いろいろ

今更ですが。まずティム・ダンカンとウィル・ハーディがアシスタントコーチになったことについて。ダンカンがACというのは流石に全く想像もしていないことで驚きました。しょっちゅう遊びにと言うか稽古つけに来ているので、ダンカンがジムにいる絵面自体はよく見るものではありますが、ポポヴィッチも前から「ダンカンは賢いからコーチなんかやらないよ」みたいなことを言っているので、それは半ば冗談とはいえ、あまり「ダンカンがコーチ」というのも想像しにくい感があったので不意打ち食らったような気持ちです。アイスマンとか提督みたいに現場に関わることはないのかなと思っていました。マーク・スタインが言うにはAC探しが難渋していたのでダンカンからACやるよと言ったそうで。また、その前にジノビリにAC就任の打診をしていたが断られたということ。時系列含めてこれが事実として正しいとしたら、例えば来年あたりにジノビリがACになったとしたらすぐにダンカンが降りそうな気もします。ダンカンを将来のHCにとかBIG3がスパーズのコーチにとかそういうことを考える人もいるでしょうが、そこまで考える合理的根拠はないでしょう。またヘッドアシスタントはベッキー・ハモンでしょうから、現状ではポポヴィッチのあとのHCの最有力はハモンということになるでしょう。ハーディはそもそも2016年にACに就任しそれがアナウンスされており、以来ずっとACなのでなぜ今このアナウンスがあるのかわかりません。BBRでもReal GMでもそういう扱いなので確かです。全く意味のないアナウンスだと思うんですが、どういう趣旨なんでしょ。ダンカンのAC就任をメディアに過剰に意味づけさせないために、ACの序列としてはダンカンはいちばんうしろで人事全体の枝葉の一部でしかないと釘を打つ意図かな。

もう一つは、RC・ビュフォードがGMを退任してSpurs Sports & EntertainmentのCEOに就任、アシスタントGMのブライアン・ライトがGMに昇格ということで大きなニュース。2016年にピーター・ホルトから奥さんのジュリアナ・ホルトがチェアマン・CEOになり更に今年息子がそれを引き継ぎビュフォードが経営トップになるということで、ここ3年ぐらいで組織そのものが大きく変化してきている。とはいっても、ファミリービジネスであり、組織の根幹に外部から新しい血が入って来ているわけでもないのであまり変わらないといえばそうも言える。本質的な部分は変えずに世代交代しているように見えます。GMが変わるというのは非常に重要なことですが、そういうわけですぐにドラスティックな変化が出るということではないでしょう。揃える選手の傾向とか戦術面とか、長期的にはチームにこれまでとは違った色が出てくるとは思います。スカウティングと育成の安定感と強さが最大の強みだと思うのでそこは変わらないで欲しい、指名権などをホイホイトレードして目先の戦力を追いかけるような経営はしてほしくないと思います。